パリ在住30余年、初の個展を故郷・京都で
山下郁夫写真展
Morocco Suisse Paris
2016年 3月30日(水)〜4月11日(月)
10:00〜18:00
京都・河原町の村上重ビル地下1階 Bijuu Gallery
京都からパリに渡って30余年。写真家・山下郁夫は、パリの街と、そこに住む人を撮り続けてきました。その写真は多くの雑誌や出版物で御馴染みです。女優の岸恵子さん、デザイナーの島田順子さんさんら、多くの有名人が彼の撮る写真と人柄を愛しています。
その山下が、初の個展の地に選んだのは生まれ故郷の京都、四条河原町交差点からすぐの高瀬川に面した村上重ビル地下1階「Bijuu Gallery ビジュウ ギャラリー」です。
長年旅して撮りためたモロッコ、スイス、パリの作品の中から約30点をセレクトし、パリから運びました。フランスの特殊な和紙のような紙にプリントするという試みで、まるで絵画のような独特の風合いを感じていただけます。この三都は、20世紀最後の巨匠と称えられた画家バルテュスの夫人、節子・クロソフスカ・ド・ローラさんの撮影で巡った思い出の地。今回、うめだ阪急で開催される「ド・ローラ・節子の和のある暮らし展 ~バルテュス夫人、スイス グラン・シャレで活きる日々~」に合わせて、節子さんの写真も何点か出展されます。
そのほか、山下の心の目がとらえ、独特のアングルで切り取った美しい風景、人々の普段の暮らし…人間愛、自然愛に溢れた作品が並びます。
「80年代から女性誌やコマーシャルの撮影で、本当にすばらしい風景、物、人に巡りあえました。一方で、若くして日本を出たので日本文化、日本の風景などを知らない自分がいます。いまだからこそ、日本と向き合いたいと思い、一時帰国して京都の伝統工芸の職人さんなどを撮影し始めています。そういう意味で、今までの自分を知っていただく最初の個展開催の地を京都にしました」と山下さんは話しています。